研究紹介ミニ講義について

 研究紹介ミニ講義は、京都大学で営まれている研究の一端を紹介するものです。このとりくみを通じて、学外の方には大学における教育・研究・医療へのご理解を深めていただくこと、学内においては教職員の相互理解に資するべく、2011年の夏から実施しています。

 概ね月1回、昼休み時間に京都大学職員組合に加入する教員を中心に、講義形式で研究の紹介をしています。また、講義収録映像はYouTubeでも公開していますので、会場での聴講ができなくても、後日お好きな時間にご視聴いただけます。なお、講義後の質疑応答は収録いたしておりませんので、ご了承ください。

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2012/12/19

「"戦時末期、米がないから芋を食べた"という記憶は『正しい』か」-第二次世界大戦下食糧危機の実相-」

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講 師:野田 公夫 氏 (京都大学 農学研究科 教授)

収録映像:http://youtu.be/iHcxkpd9zxw

講義概要:「"戦時末期、米がないから芋を食べた"という記憶は『正しい』か」。
第二次世界大戦期が国民的な食料危機の時代であったことは、誰もが知っている
事実であろう。たとえば、次のような見方(1.2.3.4)は、かなり一般的な「常識」
かもしれない。

1.日本は戦時体制突入とともに全力をあげて食糧増産にとりくんだ。
2.
しかし、労力も資材も不足をきたしたため十分な成果はあがらず、生産の減退を
  余儀なくされ、その結果食糧事情は悪化した。
3.さらに、戦争がすすむにつれて主食のコメも手に入らなくなり、やむなくイモ
  ばかり食べていた。
4.
こうして、食糧危機は戦時体制最終盤にはピークに達した。

しかし実は、このなかで「正しい」といえるものは一つもない。
何がどう間違っているのだろうか? 一つ一つを検討しながら、日本における戦時下
食糧危機の実相を考えたい。

12:10 | 投票する | 投票数(0) | ミニ講義収録