職員組合は2020年12月25日付けで、表題の通り、総長選考の手続き
にかかわる公開質問状を総長選考会議委員に送付しました。また、別
途、前総長選考会議議長にも送付しております。
(下記、公開質問状のテキストです。)
2020年12月25日
総長選挙選考会議委員 殿
京都大学職員組合中央執行委員会
総長選考の手続きにかかわる公開質問状
総長選考会議委員としてのご尽力に感謝いたします。
本年7月に行われました総長選考について、当組合としては、本来で
あれば学内において広く共有されるべき手続きに関する情報が周知され
ていないと認識していますので、添付のように公開質問状を提出させて
いただきます。
本年9月になって東京大学や筑波大学においても総長選考の手続きの不透
明さが広く知られるところとなり、社会的にも注目を集めております。
『朝日新聞』11月2日付社説では、「選考会議の議事録を充実させるほか、
例えば、選考途中でも情報開示や説明を求める権利を教員らに保障し、
そのための要件や手続きを定める」などの仕組みが必要だと論じています。
つきましては、ぜひとも添付の公開質問状について誠意あるご回答を1
月30日までにお寄せください。回答につきましては、同封の封筒にて京都
大学職員組合宛にご返送いただきますよう、お願い申し上げます。いただ
いたご回答は当組合の組合員の間で共有するに止まらず、広く学内の構成
員に周知して選考過程にかかわる情報開示を進める一助としたいと思いま
す。つきましては、ぜひご回答をいただけますようにお願い申し上げます。
【7月3日に行われた第一次選考について】
1. 総長選考会議は7月3日に第一次候補者を公表しました。その判断の前
提となる学内予備投票の予備候補者の氏名・ 得票順位・得票数を明ら
かにしてください。
2. 2014年の「第26代京都大学総長選考結果」(2014年7月4日)には「総
長予備候補者」の氏名が記されていますが、「第27代京都大学総長選
考結果」(2020年7月21日)には「総長予備候補者」の氏名が記されてい
ませんでした。その理由をご説明ください。
3. 予備候補者15名の中から第一次候補者6名を選んだ理由について、ご説
明ください。その際に「文系」の候補者、「女性」の候補者をなるべく
含めるという方針をどのような形で具体化したのかについてもご説明く
ださい。
4. 第一次候補者6名には学外候補者が含まれていませんでした。「令和2
年度に実施する総長選考について」によれば、(1)「総長選考会議委
員による推薦」と、(2)「国内外の大学の学長等」への推薦依頼によ
り学外候補者が選ばれるとなっています。「第26代総長選考結果」に
よれば「国内外19機関」への推薦依頼を行ったと記されていますが、
今回は「国内外の大学の学長等」への推薦依頼は行われたのでしょう
か。まったく行わなかったとしたら、その理由についてご説明くださ
い。
5. 本学を退職後、一定の年数以内の名誉教授については学界を代表する
貴重な人材の宝庫として予備投票の対象とすべきという見解がありま
す。この点についてご意見をお寄せください。
【7月21日に行われた第二次選考について】
6. 総長選考会議は2019年10月28日に「国立大学法人京都大学総長選考意
向調査規程」を改正し、第2条第2項「前項の意向投票において、得票
過半数の者がないときは、 得票多数の者2名について、決選投票を行
う」という条項(以下、過半数条項)を削除しました。この過半数条
項を削除した理由についてご説明ください。
7. 上記過半数条項の削除にかかわって、「決選投票」を「再意向調査」
という表現に改めた理由についてご説明ください。
8. 上記過半数条項の削除について、教育研究評議会や部局長会議で報告・
審議したのかをご説明ください。
9. 7月20日における学内意向調査で得票者数第一位の者が投票者総数の
約37%の得票しか獲得していなかったにもかかわらず、「再意向調査」
を行わなかった理由をご説明ください。
10. 2014年の「第26代京都大学総長選考結果」には「投票資格者数」「無
効投票数」が記されていますが、「第27代京都大学総長選考結果」に
はこれらの情報が記されていません。今回の意向調査について「投票
資格者数」「無効投票数」をご公表ください。
11. 今回の意向調査について「投票資格者数」「無効投票数」をこれまで
公表してこなかった理由についてご説明ください。
以上