菅首相により日本学術会議会の会員任命を拒否された6名のうちの1人である、京大 芦名教授が、沈黙※を破ってついに登場。
※決して沈黙されていたわけではないのですが、他の5人の方に比べて控えめな露出でしたので、キャッチコピーとして上記のような表現をいたしております。
YouTube Liveにてどなたでもご覧になれます。 芦名 定道 氏に「日本学術会議問題と大学--軍事研究・自治・組合- -」というタイトルでお話しをしていただきます。
ミニ講義は、お昼休みに気軽に京大の先生方の専門分野のお話しを聴 こうという企画です。 当面の企画は新型コロナウイルスの状況を考慮し、YouTube Liveによる オンライン講義方式を採用いたします。視聴URLは下記の通りです。
これまでのミニ講義収録映像は、下記URLにて視聴することができます。
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昼休みミニ講義(第68回)
日 時:2021年1月25日(月)12:05~12:50 (講義時間12:10~12:45)
会 場:組合事務所 会議室
演 題:「日本学術会議問題と大学--軍事研究・自治・組合--」
講 師:芦名 定道 氏(文学部支部|文学研究科 キリスト教学)
講義概要:日本学術会議第25期の会員候補のうち、6名が菅総理によ って任命拒否された問題(日本学術会議問題)について、 その当事者の一人として、現在までの経過を振り返り、 この問題について理解を深めてみたいと思います。 特に注目したいのは、日本学術会議問題の歴史的経過を 遡って考えれば、今回の問題の核心は、任命拒否された6 名のそれぞれの個人的な事柄にあるというよりも、日本学 術会議自体のあり方にあったと推測されます。つまり、政 府の立場から問題視されたのは、日本学術会議が一貫して、 軍事研究に批判的な立場を表明してきたことにあった思わ れます(内閣府などから説明がなされたわけではなく、あ くまで推測ですが)。 今回のミニ講義では、この日本学術会議問題の発生に対 する各界からの反応をついて、確認した上で、そこから、 現代の日本の大学が直面している問題状況(1990年代以降 の大学設置基準の大綱化、大学院重点化、国立大学法人化 → 国立大学の場合の運営費交付金と中間計画の仕組み) へとさらに分析を進めたいと思います。この問題は、大学 における研究のあり方、また大学自治にも関連しており、 こうした議論を通して、今回の日本学術会議問題が大学に とって何を意味しているのかが、より明確になるだろう。 そして、ミニ講義では、以上の議論と京都大学における 職員組合のあり方にも言及したいと考えています。
講師略歴:芦名 定道(あしな・さだみち) 1956年、山形県新庄市生まれ。1980年京都大学理学部卒業、 1982年同文学部哲学科(キリスト教学専修)卒業、1988年 10月大阪市立大学文学部講師(宗教学)、1992年助教授。 1994年「P.ティリッヒの宗教思想研究」で京都大学博 士(文学)。 1995年京大文学部助教授(キリスト教学)、2007年文学研 究科准教授、2008年教授。 主な著書 「ティリッヒと現代宗教論 」(北樹出版、1994年) 「自然神学再考 近代世界とキリスト教 」(晃洋書房、2007 年) 「東アジア・キリスト教研究とその射程 無教会キリスト教 を中心に」(三恵社、2019年) 「現代神学の冒険 新しい海図を求めて」(新教出版社、20 20年)など。 |