講 師:田中 彰 氏(経済学部支部|経済学研究科)
講義題:「六大企業集団の無機能化」
日 時:2017年10月26日(木)昼休み
会 場:組合事務所会議室
【講義概要】
三菱、三井、住友、芙蓉、三和系、第一勧銀系のいわゆる六大企業集団は、かつて日本経済の4分の1(総資産ベース)を占めるなど、日本の企業社会に隠然たる力を発揮してきましたが、近年では存在感が著しく低下しています。複数の企業がグループを形成することは世界中で過去・現在を問わずみられることであり、現在の日本でも、トヨタグループやイオングループなどさまざまな企業グループが健在です。ではなぜ、六大企業集団は退潮傾向なのでしょうか。この講義では、六大企業集団が普通の企業グループとは異なる、世界的にも独特の特徴をもっており、ある時代背景のもとでだけ成立するものであったということを説き起こします。
【講師略歴】田中 彰(たなか・あきら)博士(経済学)現職:京都大学大学院経済学研究科 准教授
専門分野 経営史、産業経済、資源経済学
1995年 京都大学大学院経済学研究科博士後期課程研究指導認定退学
名古屋市立大学経済学部専任講師、助教授、
同大学院経済学研究科准教授、教授を経て
2014年 現職
【主 著】
『戦後日本の資源ビジネス――原料調達システムと総合商社の比較経営史』名古屋大学出版会、2012年(国際ビジネス研究学会賞、日本流通学会賞受賞)