研究紹介ミニ講義について

 研究紹介ミニ講義は、京都大学で営まれている研究の一端を紹介するものです。このとりくみを通じて、学外の方には大学における教育・研究・医療へのご理解を深めていただくこと、学内においては教職員の相互理解に資するべく、2011年の夏から実施しています。

 概ね月1回、昼休み時間に京都大学職員組合に加入する教員を中心に、講義形式で研究の紹介をしています。また、講義収録映像はYouTubeでも公開していますので、会場での聴講ができなくても、後日お好きな時間にご視聴いただけます。なお、講義後の質疑応答は収録いたしておりませんので、ご了承ください。

 最新の講義は、このページの埋め込み映像でご覧いただけます。最新講義以外の収録講義は、YouTubeの映像再生ページへのURLで表示しています。
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2016/08/03

「カフカの≪お役所仕事≫を見る」の講義映像を掲載しました|川島隆 氏(文学部支部)2016.08.02

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講義題:「カフカの≪お役所仕事≫を見る」

日 時:2016年8月2日(火)昼休み

会 場:組合事務所 会議室


講 師:川島 隆 准教授(文学研究科)

配布資料:160802「カフカの≪お役所仕事≫を見る」講義レジュメ.pdf
https://1drv.ms/b/s!AmKvrfs6CciGguwDEI5YfVBrbtIUGw?e=eJBiQG

講義収録映像:https://youtu.be/D9O7n9qEiAY  (YouTube)

講義概要:
 
小説『変身』や『訴訟』で、市井のサラリーマンをいきなり襲う不条理な事態を描いたカフカ。その彼自身が一介のサラリーマンであったことは、比較的よく知られています。しかし、彼がどんな職場に勤め、どんな仕事をしていたかは、あまり知られてはいないでしょう。
 カフカはプラハの「労働者災害保険局」に1908年から1922年まで勤めました。これは、工業化の進行にともなう労災の急増に対応すべく、オーストリア帝国で1887年に導入された半官半民の組織です。カフカといえば一般に、仕事ぎらいのダメ人間というイメージが強いのですが、彼は実際には職場で重要なポストを占め、とりわけ事故防止活動の分野で大きな業績を残しました。
 今回の講義では、集英社文庫『ポケットマスターピース01 カフカ』に収録した二つの報告書『木材加工機械の事故防止策』と『採石業における事故防止』を中心に、職場でのカフカの仕事の特徴を見ていきます。そこからカフカ文学の新しい読み方を提案できればと思っています。

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